全日本ラリー選手権第8戦 FMSC吉野ヶ里マウンテンラリー'08
全日本ラリー選手権第8戦
FMSC吉野ヶ里マウンテンラリー’08
9月13~15日 佐賀県吉野ヶ里町
スペシャルステージ本数:8本
スペシャルステージ総距離:65.61km
ラリー総距離:235.86km
SS路面:ターマック
SS路面状況:ドライ
勝田範彦が今季4勝目で2年連続タイトルをほぼ手中に
全日本としての開催2回目を迎えたこのラリーは、今年も去年と同様にコンパクトな構成を採用し、1レグ8本のSSで勝負を決するスプリントイベント。使用するステージは逆走をカウントしても3箇所のみだが、数年前に新しく開通した林道は道幅が広く路面もスムーズで、全日本戦として遜色ない舞台が用意された。
今シーズンすでに3勝をあげている勝田範彦だが、うち2勝はインプレッサGDBでの勝利。今回は初めて自分で組み上げたインプレッサGRBを持ち込んだ。その感触は良好で、SS1から2番手の石田正史に3.4秒もの差をつけるベストタイムをたたき出して幸先の良いスタートを切る。つづくSS2では石田がベストを奪うもわずか0.2秒を返したのみだ。
開幕戦で勝田とともにインプレッサGRBのデビュー戦1-2フィニッシュの一翼を担った北村和浩は、全日本ダートトライアルに出場するためにこのラリーを欠場。第2戦でランサーエボ10にターマック初勝利をもたらした奴田原文雄はペースが上がらず、SS2までを終えた時点ですでにトップ勝田から約28秒落ち。同じくエボ10の田口幸宏はさらにそこから10秒以上も遅れている。地元の吉谷久俊ランサーが3位につけたものの、すでに石田には12秒近くも離され、4位の横尾はその8秒後方。この時点で早くも、勝田と石田のマッチレースが予想された。
しかし、0.5秒差の薄氷のSS3ベストラップの後、勝田は10kmのSS4で一気に7秒ものアドバンテージを加えてその差を10秒以上に広げた。 SS2/3のリピートとなるSS5は得意なコースらしく石田は0.4秒差で勝田に食い下がったが、SS6で無念のターボブローにより1分近くを失った。 この結果、SS6を終えた時点でトップ勝田に続くのは吉谷となり、その差はすでに50.7秒。これで勝田は優勝がほぼ見えてきた。
石田はSS6直後のサービスでターボ交換はしたものの、残るSSが2本では勝田に追いつくのは不可能で、3位まで順位を回復するのがやっと。これで勝田は今季4勝目を手に入れ、石田が3位に終わったため残り2戦の結果を待たずして2年連続チャンピオンをほぼ手中に収めた。
いっぽう、今回、勝田VS石田の戦いに負けず劣らず注目を集めたのがJN-2クラスの韋駄天たちだ。開幕から何度かJN-4クラスを脅かすほどの速さで激しくしのぎを削ってきた山口清司と高橋悟志のレビンに加えて、今回は田中伸幸ミラージュが驚異的なタイムを連発、終わってみれば総合6位で今季初勝利をものにした。
クラス新設以来最多の8台がエントリーしたJN-1.5クラスは、ターマックでは圧倒的に強い榊雅広が順当に勝って4勝目を獲得。ただし参戦数の多い大庭誠介が4位に入ったためポイントは依然として大庭がリードしている。JN-3クラスは曽根崇仁セリカが今季2度目の優勝。JN-1クラスは前年度チャンピオンの西山敏が今季初勝利をあげた。
<ここまでJRCAの結果レポートより転載>
総合順位
1.勝田範彦(BRIG F:Gp.N/R:RM)
2.吉谷久俊
3.石田正史(BRIG F:Gp.N/R:RM)
4.奴田原文雄
5.横尾芳則
6.田中伸幸
7.吉澤哲也
8.田口幸宏
9.山口清司(BRIG F:SRC05/R:RM)
10.徳尾慶太郎
クラス順位
JN-4
1.勝田範彦(BRIG F:Gp.N/R:RM)
2.吉谷久俊
3.石田正史(BRIG F:Gp.N/R:RM)
4.奴田原文雄
5.横尾芳則
JN-3
1.曽根崇仁
2.村瀬太(BRIG F:SRC05/R:RM)
3.森博喜(BRIG F:SRC05/R:RM)
4.岡田孝一(BRIG F:SRC05/R:RM&RH)
JN-2
1.田中伸幸
2.山口清司(BRIG F:SRC05/R:RM)
3.眞貝智志(BRIG F:SRC05/R:RM)
JN-1.5
1.榊雅広
2.天野智之(BRIG F:VR/R:VR)
3.大井こずえ
JN-1
1.西山敏(BRIG F:SRC05/RS)
2.廣瀬康宏(BRIG F:Gp.N/RS)
3.明治慎太郎